仏エア・リキード、カザフに窒素生産拠点

仏産業ガス大手のエア・リキードは16日、カザフスタン国営石油会社カズムナイガスとの合弁会社エアリキード・ムナイ・テックガスを通じ、同国西部に窒素生産施設を建設すると発表した。カザフスタン石油化学会社KPIとこのほど交わした長期供給契約に沿い、生産体制を整備するのが狙いで、1,500万ユーロを投資する。2021年4~6月期の操業開始を見込む。

窒素生産施設の建設地は化学産業の集積地として成長中のカラバタン。カズムナイガスの製油所がありKPIの石油化学コンプレックスの拠点となるアティラウに近い。生産能力は1時間当たり8,000Nm3(ノルマルリューベ)で、KPIの新ポリプロピレン工場(年産能力50万トン)に供給する計画だ。

エアリキード・ムナイ・テックガスは2016年に設立した企業で、エア・リキードが75%、カズムナイガスが25%を出資する。カズムナイガス傘下のパヴロダール精油化学工場に水素を供給している。

KPIは2004年、カズムナイガス傘下のユナイテッドケミカル(出資シェア51%)と民間のSAT&Co.(49%)の合弁会社として設立された。本格的な国際事業展開に向け、自国の天然ガスを利用した大規模な石油化学コンプレックスの建設を進めている。

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