2019/10/30

ロシア

ロシア中銀が0.5ポイントの大幅利下げ、政策金利6.5%に

この記事の要約

28日付で新金利を適用する。

同国のインフレ率は3月の5.3%から9月は4%まで6カ月連続で低下し、中銀が目標とする4%に達した。

中銀は今年6月、15カ月ぶりに利下げを実施し、政策金利を7.5%に引き下げた。

ロシア中央銀行は25日の金融政策決定会合で、主要政策金利の7日物入札レポ金利を7%から0.5ポイント引き下げ、6.5%とすることを決めた。利下げは4会合連続で、利下げ幅は市場予測の0.25ポイントを上回った。インフレの鈍化が予想を超えて進み、経済成長も低迷していることから、大幅な追加利下げを通じて景気の浮揚を図る。28日付で新金利を適用する。

同国のインフレ率は3月の5.3%から9月は4%まで6カ月連続で低下し、中銀が目標とする4%に達した。一方、今年4~6月期の国内総生産(GDP)伸び率は前期から0.4ポイント拡大したものの、中銀予想を下回る0.9%にとどまっている。

中銀は今年の予想成長率を0.8%~1.3%に据え置いた。今後については、政府支出の拡大と構造改革が実現した場合、2022年までに2~3%の成長が可能としている。今年末のインフレ率は3.2~3.7%とし、従来の4~4.5%から引き下げた。来年は3.5~4%まで上昇し、その後は4%近くで推移するとみる。

中銀は声明で「短期的にはディスインフレのリスクがインフレ高進のリスクを上回る」と指摘。貿易紛争のエスカレートや地政学的な要因により世界的な景気減速のリスクも高まっているとしたうえで、状況が基本予測に沿って進む場合にはさらなる利下げを検討する方針を示した。

中銀は今年6月、15カ月ぶりに利下げを実施し、政策金利を7.5%に引き下げた。過去3回の利下げ幅はいずれも0.25ポイントだった。