アルストムら4社連合、ルーマニアで鉄道近代化工事を受注

ルーマニア国鉄グループでインフラを管理するCFRインフラストゥルクトゥーラは10月31日、中部アパータ~カータ間の28.2キロメートル区間の鉄道近代化入札で、仏アルストム、ギリシャ・アクトル(Aktor)、ルーマニアのアルカーダ、ユーロコンストラクト・トレーディング98から成る4社連合を発注先に選んだと発表した。落札価格は27億7,000万レウ(5億7,300万ユーロ)。工事費用の81.7%は欧州連合(EU)の「コネクティング・ヨーロッパ・ファシリティー(CEF)」からの助成金でまかない、残りは政府が拠出する。

近代化されるのは、ブラショフ~シギショアラ線のアパータ~カータ間で、汎欧州運輸ネットワーク(TEN-T)のライン・ドナウ幹線を構成する。橋梁やトンネルのほか、信号、光ファイバー、電気設備などの工事が行われる。近代化が完了すると、旅客列車の最高時速は160キロメートル、貨物列車では120キロメートルにアップする。

今回の入札では今年1月にいったん、アルシム・アラルコとマキョールのトルコ連合が発注先に選ばれた。しかし、決定に対する異議申し立てを機に、CFRインフラストゥルクトゥーラが入札参加者の書類を改めて検討した結果、アルストムら4社連合の落札が決まった。

今回の工事は、昨年4月に承認を受けた、CEF助成で実施される7案件(助成総額11億3,000万ユーロ)のうちで最も規模が大きい。(1RON=25.37JPY)

上部へスクロール