クロアチアで5日行われた大統領選挙の決選投票は、元首相で社会民主党(SDP)のゾラン・ミラノヴィッチ候補(53)が52.7%を得票し、現職の中道右派・クロアチア民主同盟(HDZ)のコリンダ・グラバルキタロヴィッチ候補(51)を破って当選した。来年2月に就任する。任期は5年。
先月の第1回投票ではミラノヴィッチ候補が得票率29.6%で1位。グラバルキタロヴィッチ候補が26.7%でこれに続いた。グラバルキタロヴィッチ氏は24.4%を得票した極右のミロスラフ・シュコロ候補の支持票集めを狙ったが及ばなかった。
半年前までは、アンケート調査でグラバルキタロヴィッチ候補が圧倒的にリードしていたが、HDZとともに支持率が低下した。一方でSDPはミラノヴィッチ候補の選挙活動とともに人気が上昇した。
クロアチアの大統領は儀礼的な役割を負い、外交・防衛などで一定の発言権を持つにすぎない。しかし、今回の選挙は今年12月の議会選に向けた前哨戦として注目されていた。