中国とキルギス、大規模物流拠点建設計画が中止に

キルギス共和国政府は2月24日、中国とキルギス共和国の合弁会社がキルギス中部のナルン州で計画していた大規模物流センターの建設を中止すると正式発表した。現地住民の反対が強く、長期的な事業運営が不可能と判断した。政府は投資企業に賠償金として4,500万ソム(64万5,000ドル)を支払う。同プロジェクトでは総額2億7,500万ドルの投資が予定されていた。

物流センターの建設は、昨年6月、習近平国家主席のキルギス訪問を機に合意された。投資元は香港の一帶一路貿易とキルギス企業の合弁会社で、ナルン経済自由地区から200ヘクタールの敷地を49年借り受け、昨年12月に着工した。

これに対して地元住民が反対運動を展開。幾度にもわたり抗議行動を実施した。投資元が計画撤回を発表した2月17日には少なくとも700~800人がデモに参加した。

キルギスでは中国企業の進出が進むにつれ、土地などをめぐる軋轢が生じている。中国におけるイスラム教徒の抑圧も、キルギス人の反感を買っているもようだ。(1KGS=1.55JPY)

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