化学大手アゾティ、3Dプリンター用材料市場に参入

ポーランド化学大手のグルパ・アゾティは5日、3Dプリンター用フィラメント材料の販売を開始したと発表した。欧州での需要拡大をにらみ、市場参入で増収増益を狙う。

発売したフィラメント材料の製品名は「ターフューズ(Tarfuse)」。自社生産する高品質のナイロン6(PA6)とその派生材料を原料とする。熱溶解積層方式(FDM)プリンターに使われる。

アゾティでは粉末焼結積層造形方式(SLS)プリンター向けの特殊ポリマーや、光造形式(SLA/DLP)プリンター向けの紫外線(UV)硬化樹脂の開発にも取り組んでいる。

同社の推定によると、欧州におけるFDM材料の年間需要は5,000トンで、2023年まで年率20%強の増加が見込まれる。また、SLSプリンター向けポリマーの年間需要は750トンで、年23%の拡大が予想される。

3Dプリンター用材料の大手にはドイツのBASF、エボニック、米デュポンなどがある。

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