チェコ議会は28日、今月30日で終了する国家緊急事態を5月17日まで延長することを可決した。延長不要の姿勢だったバビシュ首相が、連立政権少数政党の社会民主党(CSSD)の延長要求を受け入れた形で、政府は5月25日までの延長を提案していたが、議会は1週間短かい期限で延長を承認した。
新型コロナウイルスによるチェコの国家緊急事態は3月12日に1カ月の期限付きで発効したが、4月7日に引き続き国民の健康リスクが高いとして今月末まで延長された。CSSD党首のハマチェク内務大臣は現状を鑑みて「延長しないと状況が困難になる」とし、感染拡大の再燃リスクを警告していた。
チェコ政府はすでに新規感染者の抑制を配慮したうえで正常化するための規制解除実行計画に着手し、今月20日から営業面積の小さい小売・サービス業の営業を許可するなど、学校教育の再開も含めて6月上旬まで段階的に規制解除していく。