家電大手・中国海信集団(ハイセンス)のスロベニア子会社ハイセンス・ゴレニアが年内に大幅人員削減を計画している。社内労組のザン・ゼバ委員長が21日、国営放送RTVスロベニアの取材で明らかにしたもので、新型コロナウイルスによる世界経済打撃で大幅な業績悪化が懸念されるため、国内で1,000人、全事業拠点合わせて2,200人を解雇する。
ハイセンス・ゴレニアの取締役会は同日、従業員代表および労組代表との会合を開き、人員削減計画を発表した。国内ではスロベニア北東部のベレニエ工場で700人、首都リュブリャナにある欧州事業本部の管理部門で300人を削減する。国外生産拠点はセルビアとチェコ、開発拠点はスロベニア、スウェーデン、オランダ、チェコにある。
ゴレニアは2018年にハイセンス傘下に入り、現在、世界90カ国で6つのブランドを展開する。3月下旬、従業員の健康保護を理由に欧州全工場の操業を停止し、今月20日に小規模で操業を再開したばかり。同社は政府から雇用確保のための支援を取り付けており、この人員削減計画は「晴天の霹靂」(ザン組合長)だ。