エストニアの防衛関連企業、ミルレム・ロボティクス(Milrem
Robotics)とオランダの消火機器メーカー、インノVフォーム(InnoVfoam)はこのほど、消防士の消火活動の支援や消火作業を自律的に行うロボットシステムを開発したと発表した。同システムはミルレム・ロボティクスの無人移動車両「マルチスコープ・レスキュー」とインノVフォームの消火システムを組み合わせたもので、都市環境のみならず森林火災などにも対応できる。遠隔操作できる同ロボットはカメラを通して現場を観察できるほか、センサーがガス漏れなどを検知することが可能だ。
マルチスコープ・レスキューは重量1,200キログラム。泡消火剤用タンクや水タンクを搭載しているほか、ドローンとの連携も可能だ。インノVフォーム製のノズルは水や泡消火剤を1分間に2,000リットルから2万リットル散布することができる。遠隔操作により車両の入れないところに消化ホースを敷設したり、ロボットを上空から火災の発生している森林などに投下し活用することも行える。
ミルレム・ロボティクスは2013年に設立された。同社は主に防衛産業及び民生向けの無人移動車両の開発・生産を行っている。