デンマークのコンテナ海運大手マースクは17日、ロシアのサンクトペテルブルクでコールドチェーン(低温物流)センターが稼働を開始したと発表した。同センターはロシア最大規模の冷凍冷蔵倉庫として昨年6月に着工した。同国の需要拡大に対応するもので、輸入食品の長期保存が可能になる。
コールドチェーンセンターは3つの倉庫を備え、低温(13度)、冷蔵(6度)、冷凍(マイナス25度)に分けて商品を保管する。総保管能力はパレット4万枚超で、重量にして5万トン超。商品は鉄道および陸路で国内の顧客に配送する。二酸化炭素(CO2)冷媒採用の最新冷却技術を採用し、地球温暖化防止もうたう。
同センターでは数カ月以内に、施設内での通関手続き、保税倉庫業務、植物防疫・獣医サービスも開始する計画だ。コールドチェーンの統合的な物流ソリューションにより、リードタイムが短縮できコスト見積りも容易になるなど顧客への付加価値を高める。