ロシア政府は22日、複数の銀行との間で合意した中小企業向けの無利子融資プログラムでの貸付額が約40億ルーブル(約5,161万ドル)に達したことを明らかにした。同プログラムは企業の雇用確保を支援するもので、経済発展省によると、15銀行に対し企業から1,800件以上の申請があった。同プログラムの参加行は22日時点で国営ズベルバンクやVTB、ロシア農業銀行、プロムスビャジバンク、アルファバンクなど17行となっている。
同プログラムは新型コロナウイルスの流行を受けて経営が悪化した中小企業の雇用確保を支援するもので、今月に入り導入された。
一方、同プログラムの参加行に対し1,500億ルーブルを供給しているロシア中央銀行は17日、プログラムの実施に関し貸し付けが十分行われていないと不満を表明した。中銀によると16日時点で5,500件、計111億ルーブルの申請があったものの、実際に認められたのは件数全体の3分の1で計35億ルーブル、既に実施された貸付額はさらに少ない11億ルーブルにとどまっている。申請数に対し貸し付けを認められた企業の数が少ないほか、実際に申請を行った企業からは申請額に対して認められた貸付額が少ないとの声や、様々な条件が付けられたなどの苦情が出ているもようだ。(1RUB=1.41JPY)