フィッチ、スロバキア信用格付けを引き下げ

米格付け大手のフィッチ・レーティングスは8日、スロバキアの長期信用格付けを従来の「A+」から「A」へ一段階引き下げた。見通しは「安定的」。格付け見直しは、新型コロナウイルス流行の影響で経済が大きな打撃を受けているためだ。ムーディーズも同じ理由で先月28日にスロバキア銀行システムの見通しを引き下げている。

フィッチの予測によると、スロバキアの国内総生産(GDP)は今年10%減少する。外需の縮小に加え、コロナ対策として実施された措置が内需にも影響するからだ。財政赤字は対GDP比で7.7%まで膨らみ、国家債務は昨年の対GDP比48%から60%弱へ急増する。

コロナ対策措置が今月中旬から緩和されるのを機に、下半期には景気が回復し始め、来年は反動から成長率が6.8%まで伸びる。

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