ハンガリー中央統計局(KSH)が15日発表した1-3月期(第1四半期)の国内総生産(GDP、速報値)は前年同期比で2.2%増加し、上げ幅は前期(4.5%)から2.3ポイント縮小した。新形コロナウイルスの流行に伴う経済活動の低迷が響いた。前期比では0.4%の減少。季節・暦調整値では前年同期比で1.8%減少した。
ハンガリーのヴァルガ財務相は記者会見で、新型コロナの影響は大だと認めつつ、1-3月期のGDP成長率は欧州連合(EU)平均のマイナス3.8%を5ポイント以上上回っていると指摘。政府はコロナ危機の以前から財政規律の重視と公的債務の縮小に努めてきたとした上で、同危機を受けて導入された「前例のない救済策」により成長率は今年後半に回復するとの見方を示した。
一方、ING銀行のチーフアナリスト、ペーター・ビロバーツ氏は、同国のGDPは通年では3.3%縮小するとみている。