中国新疆ウイグル自治区に本拠を置く新疆天業節水灌漑がウズベキスタンの綿花栽培向けに節水型灌漑システムを整備した。新華社が5月24日報じたもので、プラスチックフィルム・マルチングによる点滴灌漑技術を使ったシステムが、近代的な節水灌漑方法の模範プロジェクトに採用された。
プロジェクトは年初に立ち上げられ、2月末に中国から技術設備と関連機械が納品された。点滴灌漑システムは約1カ月半かけて、国内東部シルダリヤ州の綿花栽培地(408万7,000平方メートル)に設置された。新疆天業によると、同システムを使うことで通常の灌漑・栽培技術に比べ綿花の発芽が5日早くなるという。今後は現地技術者の研修を増やし、対象地域を拡大する考えだ。
新疆天業は中国最大の灌漑システム開発製造会社で、イスラエルの技術を取り込んだ後に自社開発を始めた。伝統的な栽培方法に比べ水を5割、肥料を3割節約できるうえ、収穫高を5割引き上げることができるという。近年、中国の「一帯一路」構想に乗じて市場を拡大し、現在はタジキスタン、カザフスタンなど17カ国合わせて1億平方メートルの農地に技術を供給している。