チェコの軍需企業オムニポルは11日、ハンガリーの実業家アンドラーシュ・トンボル氏と運営する合弁会社を通じて、チェコの軍用航空機メーカー、アエロ・ヴォドホディを買収したと明らかにした。取引額は公表されていない。
合弁会社アエロ・インベストメント・パートナーズへの出資比率はトンボル氏が51%、オムニポルが49%。アエロ・ヴォドホディの経営はオムニポルが担当する。売却元のペンタ・インベストメントは、アエロ・ヴォドホディの主要拠点のあるプラハ・ヴォドホディ空港の運営会社を手元に残す。
アエロ・ヴォドホティは、独自モデルの「L-39」、「L-39NG」など訓練機と軽戦闘機の製造を手がける。コロナ危機前は今年の売上高で60億コルナ(2億5,600万米ドル)へ倍増させる計画だった。
オムニポルはすでに「L-39LG」の開発でアエロ・ヴォドホディと提携した経緯がある。今年2月に同社の買収に向けて交渉していることを明らかにしていた。
トンボル氏はオルバン首相の安全保障顧問を務めた経歴があり、ハンガリー与党・フィデスと緊密な関係にある。(1HUF=0.35JPY)