トルコ統計局(TUIK)が12日発表した4月の鉱工業生産高(稼働日調整済み)は前年同月比で31.4%減少し、下げ幅は前月から29.7ポイント拡大した。これは1986年の統計開始以来、最低の水準。製造でマイナス幅が前月の1.9%減から33.3%減へ大幅に拡大したほか、鉱山・採石は同5.6%減から14.5%減に、電力・ガス・スチーム・空調は0.9%減から14.9%減にそれぞれ後退して全体を強く押し下げた。
新形コロナウイルスの流行に伴う活動制限が直撃した。財別でみると、耐久消費財の減少幅が最も大きく49.3%に達した。これに資本財(42.9%減)、非耐久消費財(31.5%減)、中間財(27.9%減)、エネルギー(15.6%減)と続いた。
同国政府は今年の成長率を5%とするコロナ前の予測を崩していないが、経済専門家の多くは成長の鈍化は避けられないとみている。