華為技がエストニアに子会社設立、政府の慎重さに対応

中国の華為技術(ファーウェイ)はこのほどエストニアに子会社を設立した。第5世代移動通信網(5G網)の構築にあたり、エストニア政府が同社設備の採用に慎重なことに対応した動きで、設備納入の意欲を改めて強調する狙いとみられる。

新会社の名称は「ファーウェイ・テクノロジーズ・エースティ」で、これまで近隣諸国にある華為技拠点が展開してきたエストニア事業を引き継ぐ。資本金は30万ユーロで現在の従業員数は15人。

新会社の張平CEO(最高経営責任者)は「弊社の全事業部門で成長を図るには、エストニア企業として事業に携わるのが一番良いと判断した」と話す。

エストニアは、安全保障上の懸念を理由に5G網設備に華為技製品を採用しないよう呼びかける米国に共鳴。昨秋には同国と5G網構築における提携強化で覚書を交わした。

また、先月には新しい電気通信法案(通称:ファーウェイ法)が議会で可決され、5G以降の通信網に関連し、当局に通信会社の設備調達に一定の影響力を行使する権限が認められた。華為技の技術を締め出す法的前提をととのえた形だ。

上部へスクロール