英小売り大手テスコがポーランド撤退、デンマーク同業に1.8億ポンドで売却

英スーパー最大手のテスコは18日、ポーランド事業をデンマーク同業のサリンググループに1億8,100万ポンドで売却すると発表した。不採算事業を整理する計画の一環で、中東欧事業はチェコ、ハンガリー、スロバキアの3カ国に注力する。ポーランド当局の承認を経て取引が成立する。

売却の対象はテスコがポーランド国内に持つ301店舗と関連する配送センター、および現地本社機能。サリンググループはテスコから取得する店舗でディスカウントチェーン「ネット(Netto)」を展開していく。ネットの同国店舗数は現在の386店から約80%増えることになる。

ポーランドでは大型小売店の日曜営業を月2回に制限する閉店法が2018年に施行された。テスコは不採算店舗を閉鎖して対応したが、業績は改善せず、昨年は同国事業で1億700万ポンドの赤字を計上した。今年からは日曜営業が原則的に全面禁止となったことから、同社にとって先行き見通しは一段と悪化していた。

テスコは1995年にハンガリーへと出店し、中東欧進出を果たした。

上部へスクロール