エストニア、CERNの連携メンバーに

スイスに拠点を置く欧州原子核研究機構(CERN)は19日、エストニアを連携メンバーとして迎える内容の協定を同国政府と交わした。協定はエストニア議会による批准を経て発効する。エストニアは2~5年後にCERNへ正式加盟したい意向だ。

契約に調印したラタス首相は「連携メンバーとなることで、CERNの入札に参加できるようになるなど、エストニア企業のチャンスが広がる」とみる。また、「教師や学生が定期的に交流し、教師が高度な研修に参加する機会も生まれる」と学術・教育界のレベルアップに期待感を示した。

シエム貿易・情報技術相は、「企業はCERNと提携することで同機関の認定証を受けられ、世界市場での信用が高まると」指摘。これが「新市場の開拓や国際入札への門戸を開く」と歓迎している。

CERNとエストニア企業の連絡窓口となるエンタープライズ・エストニア(EAS)のレバネ取締役は、「CERNとの提携で生み出された技術は製造業を含む他の分野に直接応用できる」と話し、ITや電子機器だけでなく、先端技術を扱う企業にもチャンスを見出している。具体的にはGスキャン(危険物探知システム)、スケルトン(蓄電技術)、アルテック・デザイン(電子機器開発)、テストニカ(IT)、エステル(電気設備、電機部品)、シルメット(レアアース加工)などの企業に触れた。

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