スロバキア工科大学(STU)は6月30日、独電機大手シーメンスと自動運転車の開発に向けた提携覚書を交わした。機械エンジニアリング学部が主導し、高度な安全性・快適性を備えるスマート自動運転車、代替駆動システム、 先進的な車両構造の研究開発に取り組む。同提携には現地開発会社モビリティ&イノベーション(M&I)と、サーキット運営スロバキア・リングが参加する。
STU機械エンジニアリング学部は、シーメンスと同社開発の電気自動車(EV)「SimRod」に自動運転技術を統合するプロジェクトで協同しており、これが今回の新提携に発展した。ショーシュ学部長は、シミュレーションソフトを使った作業やデジタルツイン(現実世界の事物を仮想区間で再現する技術)の製作などを通して学生に実体験を積む機会を与えるとともに、教育の質向上と同学部の発展につながると新提携への期待を示した。
今回の提携プロジェクトに関連し、M&Iは現在開発中の市内交通向け超軽量電動バスに搭載する新しい自動コンポーネントの実験も計画している。STUとは、この種の道路車両の一般走行に向けた研究にも今後提携を広げる考えだ。