ロシア原子力公社(ロスアトム)の子会社ロスアトムフロートはこのほど、ズヴェズダ造船所で出力120メガワット(MW)の大型原子力砕氷船「ロシア」の建造が始まったと発表した。北極海東部航路の通年運航を可能にする目的で、完成後は世界最大の原子力砕氷船となる。2027年の就役を予定する。
「ロシア」を造る「10510型砕氷船計画(リデル計画)」は2016年に策定された。その出力は「22220型砕氷船計画」で建造中の「アルクティカ」の2倍で、航行可能な氷厚は4.3メートルと「アルクティカ」の3メートルを大きく上回る。最長で8カ月間寄港せずに航行を続けられるという。ロスアトムフロートでは「次世代砕氷船団の先駆け」と位置付けている。