ラトビアの移動通信事業者LMTと通信機器メーカー、マイクロティク(MikroTik)がゲノム研究に役立つ大容量データ網を立ち上げた。分析に必要なデータを送信する時間が大幅に短縮でき、がんや新型コロナ感染症などの疾患の研究をスピードアップできるという。
LMTによると、医師や研究者がゲノム研究に必要な膨大なデータを送信する場合、オンラインで数日かけて送るか、外部記憶装置にコピーして送らなければならなかった。今回、大容量データ網が稼働したことで、データ送信を数分で終えることができるようになったという。利用は無料だ。
LMTはスウェーデン・テリアのラトビア事業で、同国移動通信市場の最大手。昨年は売上高で前年比6.4%増の1億8,600万ユーロ、純利益で9.3%増の3,057万ユーロを計上した。LMTに対するテリアの出資比率は間接投資を含めて60.3%に上る。
マイクロティクは1996年の創業で、通信機器・システムの製造開発を手がける。従業員は約280人。2018年の売上高は25万9,000ユーロ、純利益は7万3,000ユーロだった。