ラトビアで14日から、自動運転電動バスが試験運行されている。まず2週間、首都リガに近いイェルガヴァのリエルペ川パスタ島で、遊泳所と「ティーハウス」の停留所間を往復するシャトルバスとして運行。その後、アイズクラウクル(Aizkraukle)で歴史博物館と美術館を往復するバスとして試験が行われる。
イェルガヴァの実走試験では、片道の移動時間は5分間。安全のため時速は20キロを超えないよう設定された。16個のセンサーで路上に障害物があるかどうかを感知し、必要であれば自動的にブレーキがかかるようになっている。ただし、自治体当局では「万が一を考えて、わざとバスの前に飛び出して試すような行動は控えてほしい」と呼びかけている。
ラトビアの法律では自動運転車の運行が禁止されているため、バスには運転手が乗り、いざというときには代わって運転できるよう待機する。また、バスの座席数は12席だが、乗客が新型コロナ対策として求められる2メートルの間隔を確保するのは難しい。このため、同時に乗り込むのは、なるべく同一世帯の家族連れだけにし、もしも複数世帯の乗客が乗り込む場合は大声をあげないよう、推奨されている。
今回のプロジェクトへの投資額は10万ユーロ強で、このうち欧州連合(EU)が85%、ラトビア政府が15%を負担する。バスの開発はノルウェーのアプライド・オートノミーが担当している。