ポーランドで総合モビリティアプリ(Maasアプリ)を運営するVooomと、不動産開発のアドガル・ポーランドが、ワルシャワのショパン空港に近いスウジェヴィエツ産業団地に同国初の「モビリティ・ハブ」を整備する。国内最大級の同産業団地内での移動を容易にして交通の便を向上させ、産業団地の魅力を拡大する狙いがある。両社はショッピングセンターなどの商業施設にもモビリティ・ハブを設定していく方針だ。
Vooomは、公共交通だけでなく自動車、キックボードなど個別移動手段のレンタルを含め、乗り継ぎ案内・予約・手配・決済を一括して提供するMaas(Mobility as a Service)アプリ「Vooom」を運営する。今回設置するモビリティ・ハブは、賃貸用のキックボード、スクーター、自転車の駐輪所で、利用者はVooomアプリを通じてこれらの移動手段を借り、産業団地内の移動に使うことができる。貸し出す移動手段はすべて電動で排出ガスが出ない。また、1分刻みに課金する公平な料金体系とし、短距離の移動でも気軽に借りられるようにした。
Vooomでは、毎日数千人が通勤し、多くの訪問者がある産業団地では個別移動手段の需要が大きいとみる。また、新型コロナウイルスの流行を抑制する観点からも、物理的距離を置きながら移動できる交通手段のレンタルに有用性を見出している。