トルコ国営保険6社が合併、保険・年金業界の強化狙い

トルコ国営の保険6社が合併して発足したトュルキエ・シゴルタ(Turky Insurance、トルコ保険)が7日、正式に発足した。貯蓄率の引き上げとノンバンク部門の成長を図る財務省の戦略の一環。国営保険を1社に束ねることで国際競争力を高める狙いもある。

アルバイラク財相は「保険・年金業界は経済の安定・成長に不可欠な資金を供給する機能も果たす」と述べ、その重要性を強調。世界の保険・年金市場でトルコが「39位に甘んじている」として、上位に食い込めるよう施策を講じる方針を示した。同業界の強化に向けては、すでに保険年金業界監督庁(SEDDK)とトルコ再保険会社(Turk RE)も設置している。

国家投資基金(TVF)は4月に国営銀行から公的保険会社の全株式を65億4,000万リラ(8億7,600万米ドル)で取得した。新会社の保険加入者数は1,500万人に上り、国内最大の保険・年金企業となる。

TVFは2016年の開設。国が「戦略的業界」と定義した8つの業界に属する20企業の株式を保有している。出資先にはトルコ保険のほか、ターキッシュ・エアラインズ、トルコ・テレコム、ジラート銀行、ハルク銀行、ターキッシュ・ペトロリアム、イスタンブール証券取引所などが含まれる。(1TRY=14.19JPY)

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