独フォルクスワーゲン(VW)のトラック・バス事業子会社トレイトン傘下のMANトラック・アンド・バスが、オーストリアのシュタイル工場を2023年までに閉鎖し、ポーランドとトルコに生産を移管するもようだ。従業員の利益を代表する事業所委員会のエーリヒ・シュヴァルツ委員長が16日明らかにしたもので、同工場の従業員約2,300人に影響が及ぶ。
シュタイル工場の労働協約には、2030年まで生産拠点としての存続および雇用を保証する条項が盛り込まれているが、シュヴァルツ氏によるとMANはこの解約を通告するという。ミュンヘン本社では本部事業所委員会が経営者側との交渉準備のため、従業員としての対抗戦略について協議を始める。
MANは11日、本国ドイツとオーストリアを中心に全事業拠点で従業員を最大9,500人削減することを盛り込んだ抜本的な組織見直し計画を明らかにした。研究開発と生産の拠点を一部移管し、シュタイル工場と独プラウエンおよびヴィットリヒの拠点は売却するとしていた。