ルーマニア製薬最大手で国営のアンティビオティチェ(Antibiotice)は16日、欧州委員会が新型コロナ対策として実施した抗生物質の入札で、クラブラン酸・アモキシシリン固形注射剤(製品名:「アモクシ・プラス」)を275万本受注したと発表した。納入期間は1年間。契約金額は明らかにされていない。
アンティビオティチェによると、落札者の選定では品質、保存可能期間、価格、納期がポイントとなった。同社が総合点で最高だったという。
アンティビオティチェはルーマニアで固形注射剤を生産する唯一の企業だ。今年7月からは新型コロナ患者向けに英国と米国の病院へも抗生物質を供給しており、年末までに累計で約250万本を納入する見通し。
クラブラン酸・アモキシシリンはタゾバクタム・ピペラシリンと並び、世界保健機関(WHO)が新型コロナ感染に伴う細菌感染治療として推奨する主要薬剤の一つ。