トルコ中央銀行は22日の金融政策決定会合で、主要政策金利である7日物レポ金利を10.25%に据え置いた。金利据え置きは予想外。市場は1.75ポイントの利上げを予想していた。インフレ率は高止まりしているものの、景気回復を優先した形だ。中銀は前回会合で2年ぶりの利上げを実施し、金利を2ポイント引き上げていた。
同国のインフレ率は4月の10.9%から6月に12.6%まで上昇し、その後は9月まで11.8%で高止まりしている。中銀は声明で、急速な経済回復によりインフレ率が想定よりも高い水準にあるものの、インフレ期待の抑制に向けて行った前回の利上げ措置により「金融状況の大幅な引き締めが達成された」と指摘。インフレ見通しが大きく改善するまで「流動性対策を継続する」とした。
今後については、持続的なディスインフレの維持が景気回復にとり重要だとして、インフレ抑制と景気浮揚を両立させるため慎重な金融政策をとるとする従来の方針を繰り返した。
中銀は昨年7月、2年10カ月ぶりの利下げを実施し、政策金利を24%から19.75%に引き下げた。その後も今年5月までに8回の追加利下げを実施。利下げ幅の合計は15.75ポイントに達した。