独フォルクスワーゲン(VW)のチェコ子会社であるシュコダ自動車は11月25日、ムラダー・ボレスラフの本社工場で完全電動SUV「エンヤク」の量産を開始したと発表した。1日当たり最大350台を生産する。
同モデルはVWグループの電気自動車(EV)専用プラットフォーム「MEB」を採用する初のシュコダ車。すでに9月からオンラインで受注を開始している。
シュコダは3,200万ユーロを投じて同工場の製造ラインを刷新した。これによって「エンヤク」と主力のSUV車「カロック」、中型車「オクタビア」を混流生産できるようした。高電圧バッテリーの取り付けを含む最終工程も自動化した。
エンヤクは合計出力302馬力(hp)のツインモーターを搭載する。バッテリー容量は3種類で、83キロワット時(kWh)のものは航続距離(世界統一試験サイクル=WLTP基準)が最大536キロメートルに達する。インテリアではシュコダのモデルとして初めて、拡張現実(AR)技術を搭載したヘッドアップディスプレーを装備。速度と交通標識情報の視認性を高めた。