ロシアの新興企業インテロジック(Intellogic)が、人工知能(AI)を活用した放射線診断・リスク評価ツール「ボトキンAI」の開発に向け、合計1億6,000万ルーブル(120万米ドル)の資金を調達した。2019年6月に1億ルーブルを出資したRBCキャピタル(RVCグループ)、ハイテク医薬品のRファーマ、オルビタ(ロスアトムグループ)、プライムキャピタル、エクスポキャピタルの5社と並び、新たにタシール・メディカ、ユニコーン・キャピタル・パートナーズ(RVCグループ)から投資を受けた。
ボトキンAIは、数理モデルを用いて画像診断・疾患リスク評価を行う。また、さまざまな機能が使える医療画像規格DICOM用ビューワも備える。
インテロジックを創業したセルゲイ・ボトキン氏によると、数秒から数分の間に、肺がんや肺炎をかなりの精度で正確に見つけられる。新型コロナ流行で画像診断件数が急増する中、医師の負担を軽減し、病変部位の見逃しを防ぐのにも役立つとみる。
今回新たに出資したタシール・メディカのマネージングパートナーであるアルセン・ガルスチャン氏は、「医学、特に機能診断(臓器や細胞のレベルでの診断)にAIが大きく貢献できると考える」と期待する。(1RUB=1.39JPY)