鉄鋼大手セベルスタリ、デジタル化に1億2,200万ドル投資

ロシア鉄鋼大手のセベルスタリ(Severstal)は今年、デジタル化に9兆1,000億ルーブル(1億2,200万米ドル)を投じる計画だ。人工知能(AI)・機械学習(ML)技術も活用しながら、業務・製造プロセスの効率化を図る。

11日の発表によると、デジタル化は先月新設された4つのIT開発チームを軸に進める。製造、販売、物流からサプライチェーン管理、採鉱事業の中期計画策定に至るまで、大小200件のプロジェクトを実施する。各事業部におけるデジタルツールの利用を促進すると同時に、増産につながるプロジェクトを遂行する。具体的には、◇オンライン・マーケットプレイスの拡充◇図面管理(EDM)システムの導入◇統合基幹業務システムを「ERP/SAP ECC」から「SAP S/4 HANA」へ切り替え――などが予定される。

人工知能(AI)・機械学習センターでは、データ分析やコンピュータビジョンなどの技術を設備の省エネ化、基幹コンポーネントの効率化に役立てる方針だ。昨年は、自動酸洗ラインの生産性を6.5%向上させたほか、AIベースの空気圧縮機自動管理システムを成功裏に導入した。

セベルスタリはまた、すでに昨年、全従業員を対象とした社内研修プログラム「デジタル・スチール」を開始している。(1RUB=1.43JPY)

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