ハンガリー政府は15日、新型コロナ免疫証明書の発行を決定した。感染して回復しした人と、ワクチンを2回接種した人を対象とする。一刻も早く日常を回復するのが目的と説明しているが、免疫証保持者に認められる特例の詳細は未定だ。
ゲルゲイ・グヤーシュ首相府長官によると、免疫証に有効期限は設けない。ワクチン接種で得られた免疫力がどれぐらい持続するか、十分な情報がないためだ。ただし、目安となるよう2回目の接種日を記載する。回復者については、退院日や、陽性検査から10日後の日付を採用する。発行は無料。
一方、検査機関が発行する結果証明書の有効期限は4カ月で、これを過ぎて免疫証を申請する場合は改めて検査費を自己負担する必要がある。
免疫証の発行をめぐっては欧州でも意見が対立している。キプロス、デンマーク、チェコ、ギリシャ、エストニア、ハンガリー、イタリア、アイスランド、ポルトガル、ポーランド、スロバキア、スウェーデン、スペインの13カ国はワクチン接種済みであることを条件に移動規制を緩和するといった案を支持している。一方、ドイツやフランスなどは「ワクチンを接種しても、保菌者として人にうつす可能性が否定できない」として慎重な姿勢だ。