EU外相理がロシア追加制裁で合意、ナワリヌイ氏拘束に抗議

欧州連合(EU)は2月22日開いた外相理事会で、ロシアに追加制裁を科すことで合意した。反体制派指導者ナワリヌイ氏を不当に拘束し、収監したのが理由。具体的な内容は近くまとめる方針だが、ロイター通信によると、検事総長などプーチン大統領の側近4人が制裁の対象とされる。

ナワリヌイ氏は暗殺未遂事件を経て、1月に療養先のドイツから帰国した直後に身柄を拘束され、過去の事件で言い渡された失効有訴が取り消されてそのまま収監された。EUは同氏への対応が人権侵害にあたるとし、即時釈放を求めていた。

ボレル外交安全保障上級代表は会議後の記者会見で「ロシアは権威主義に突き進んでいる。ナワリヌイ氏の拘束や司法判断、迫害に関与した責任者を制裁の対象とする」と述べた。詳細は今後詰めるが、資産凍結やEUへの渡航禁止を科すものとみられる。1週間ほどで今回の決定が正式に承認される見通しだ。

この問題を巡っては、ドイツとフランスに加え、ポーランドやバルト3国がEUとしてロシアに強いメッセージを送る必要があると主張していた。ロイターがEU外交筋からの情報として報じたところによると、制裁対象にはロシア連邦捜査委員会のアレクサンドル・バストリキン委員長や、イーゴリ・クラスノフ検事総長などが含まれている。

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