ロシア政府は1日から、小麦輸出税を従来のトン当たり25ユーロから50ユーロに引き上げた。国内への安定供給と値上がり阻止が狙い。トウモロコシと大麦についても新たにそれぞれ25ユーロ、10ユーロの輸出税を課す。ユーラシア経済連合(EEU)加盟国への輸出には適用されない。
6月3日からは、価格に応じて税額が決まる従価制に移行する。市場価格が指標価格を上回っている場合に限って課税する形となる。指標価格は小麦がトン当たり200米ドル、トウモロコシと大麦はいずれも185ドル。また、輸出業者には取引契約をモスクワ取引所に登録することが義務付けられる。
ロシア政府は2月、小麦輸出税を導入した。国内流通量の確保に向けて、6月30日まで小麦、トウモロコシ、大麦の輸出量を最大1,750万トンに制限する措置も実施している。