トルコ初の原子力発電所となるアックユ原発の1号機が2023年に稼働を開始する見通しだ。10日に行われた同原発3号機の定礎式の一環で、ロシアのプーチン大統領がトルコのエルドアン大統領とビデオ会談し、見通しを明らかにした。トルコ政府は、建国100周年となる2023年に原子炉4基での全面稼働を目指していたが、他の着工の遅れで実現は困難な見通しだ。
アックユ原発は地中海沿岸メルシン県に建設中で、完成後は原子炉4基で年間発電量350億キロワット時を発電し、国内電力需要の約1割を供給する計画だ。ロシア国営原子力公社(ロスアトム)が建設プロジェクトを受注し、1号機は2018年4月、2号機は20年6月にそれぞれ着工した。
アックユ原発建設プロジェクトの総投資額は200億ドルを予定する。ロスアトムは先ごろ、子会社を通してロシア民間銀行大手のソヴコム銀行(Sovcombank)から3億ドルの融資を返済期間7年で取り付けたところだ。