2021/5/12

その他産業

ポーランドのPKNオルレン、水素ステーションを設置へ

この記事の要約

ポーランド石油最大手の国営PKNオルレンは4日、国内初の乗用車・バス用水素ステーションの運営委託先の選定手続きに入ったことを明らかにした。まず公共交通の排出ゼロに取り組む国内西部のポズナンと南部のカトヴィツェにステーショ […]

ポーランド石油最大手の国営PKNオルレンは4日、国内初の乗用車・バス用水素ステーションの運営委託先の選定手続きに入ったことを明らかにした。まず公共交通の排出ゼロに取り組む国内西部のポズナンと南部のカトヴィツェにステーションを設置する計画だ。

PKNオルレンは2030年までの事業戦略で、水素事業の強化を主要目標のひとつに掲げている。すでにカトヴィツェ近郊のトシェビニアでは高純度水素の生産施設を建設中で、年内に生産を開始する予定だ。中部ブウォツワベクでも今年後半の着工に向けた準備を進めている。水素ステーション網の構築は包括的な水素推進プログラムの重要な措置だ。

計画の水素ステーションは公共交通向けで、オルレンのガソリンスタンドに併設される。各都市の1日当たりの需要は利用する水素バスの台数により450~600kgと推定している。公共バスの燃料をディーゼルから水素に切り替えれば、バスの寿命を12年間として800トンの排出削減につながると予測している。

オルレンは2017年、ドイツに同社初の水素ステーションを設置した。この経験をもとにネットワーク構築に乗り出す。チェコでは年内にプラハとリトヴィノフで、22年には高速道路D10号のプラハ、ブルノ、ピルゼン近郊でも営業を開始する計画だ。