英国におけるG7外相会合に伴い欧州訪問中の茂木敏光外相が7日、チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロバキアの中欧4カ国(V4)の外相とワルシャワで会談した。日本と欧州連合(EU)との関係から派生する日本とV4の提携のあり方や、米国との関係、欧州とアジアとの関係などが主要な議題となり、提携関係をさらに強化していくことで一致した。
V4の議長国として会議を主催したポーランドのズビグニェフ・ラウ外相は、「中欧東部とインド太平洋地域の安全保障をめぐる状況には共通点が非常に多く、安全保障上の挑戦や脅威には(V4と日本が)連携しながら対応すべきと考える」と話し、アジアにおける中国の動きや、北朝鮮の大量破壊兵器などの問題に警戒を強める日本の立場に理解を示した。
経済面では、V4外相が中欧における日本の経済活動の活発化を求めた。特に、4カ国を結ぶ高速鉄道計画などインフラ・プロジェクトへ日本がより積極的に参加することを望んでいる。
なお、茂木外相は6日、ポーランドとの間で戦略提携行動計画に調印した。2025年までの5年間で目指す両国提携の道筋を示すもので、政治、経済、防衛、科学、文化の各分野が対象となる。
また、チェコとは7日、新たな戦略提携計画に調印した。やはり今年から25年までを対象とし、経済のほか、科学、イノベーション、通商分野で協力する意思を確認した。