ポーランドの石油化学大手オルレンは24日、プウォツク石油化学コンビナートに第3オレフィンプラントを設置すると発表した。石化事業を強化するグループ戦略に沿うもので、投資額は135億ズロチ(30億1,060万ユーロ)に上る見通し。韓国・現代エンジニアリングと西テクニカス・レウニダスに建設を委託する。
新プラントは面積100ヘクタール弱。2024年第1四半期に完工、25年初めに稼働する計画だ。フルタイム換算で約380人の雇用創出が見込まれる。
新プラントが稼働すると、プウォツク拠点のスチームクラッカー(原料ナフサの水蒸気分解)の能力は合わせて60%増の104万トンに拡大する。一方で二酸化炭素(CO2)排出は20%減少する。オルレンでは、CO2排出価格の上昇が見込まれることから、今回の投資が競争力の強化に直接貢献すると説明。営業利益(EBITDA)もおよそ10億ズロチ増加するとみている。
プウォツクでは、洗剤、衛生・医療用品、化学繊維などの日用品や、自動車、家電、電子機器の材料などを幅広く手がけている。
なお、オルレンは石化事業の強化を柱とする長期戦略で、◇2050年までのカーボン・ニュートラル達成◇30年までに既存製油所・化学プラントの排出を20%、電力1メガワット時あたりの排出を33%、それぞれ削減――の目標も掲げている。(1PLN=29.70JPY)