チェコのオンライン食品販売会社、1億ユーロを調達

●評価額10億ユーロ、ユニコーン企業の仲間入り

●チェコとハンガリーでは黒字転換、進出先でも「18カ月で採算」

食品のオンライン販売を手がけるチェコのロホリーク(Rohlik)はこのほど実施したシリーズCの資金調達ラウンドで、1億ユーロを調達した。評価額(時価総額)は10億ユーロとなり、ユニコーン(評価額10億ドル超の未上場企業)への仲間入りを果たした。調達資金は西欧市場への参入や業務自動化、技術開発強化に充てる。

同社はハンガリー、オーストリアに進出済み。数カ月以内に独ミュンヘンでもサービスを開始する。ルーマニア、イタリア、フランス、スペインへの参入も計画中だ。

ロホリークの取り扱い商品は1万7,000品目と多く、注文から2時間以内の指定時間帯(15分刻み)に配達する。独自ブランド商品の導入を進めており、肉・乳製品に続き、他の製品群にも範囲を広げていく計画だ。

チュプル最高経営責任者(CEO)によると、チェコとハンガリーではすでに黒字転換を達成した。新市場参入でグループの採算は一時的に赤字となるが、「各都市で進出から18カ月後に採算がとれるようになる」と自信を示している。

ドイツでは配達までの時間がより短い食品配達業者もいるが、生鮮食品を含む品ぞろえの豊富さを武器に地盤固めを狙う。

今回の調達ラウンドでは、リードインベスターを務めた米英系インデックス・ベンチャーズなど、既存株主が追加投資した。ロホリークは3カ月前にも1億9,000万ユーロを調達したばかり。

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