独航空機エンジンMTUのセルビア整備工場、来年末に稼働の見通し

●工場はベオグラード空港に隣接、年間整備時間は40万時間

●MTUはセルビア航空と「V2500」エンジンのMRO契約を締結済み

航空機エンジン大手の独MTUエアロ・エンジンズはこのほど、セルビアに建設中のエンジン整備工場の稼働開始が来年末となる見通しを明らかにした。今月5日に着工した同工場は当初、来年半ばの開設を予定していた。新工場は完全子会社のMTUメンテナンス・セルビアが運営する。

MTUは2019年6月、ベオグラード空港に隣接するノヴァ・パゾワに新エンジン整備工場を建設する計画を発表した。部品修理拠点を拡大する戦略の一環で、年間整備時間40万時間の体制を構築する。第1段階として400人の雇用を計画している。開設は遅れるが、その他の予定に変更はないという。

同社は過去2年に渡り、ベオグラードにある航空アカデミーの訓練水準向上に政府と協力して取り組んできた。昨年9月からはエンジン技術に特化した職業訓練が行われており、同社の従業員も参加している。

MTUは昨年11月、フラッグキャリアのセルビア航空との間で、同社も開発に参加したターボファンエンジン「V2500」の6年間にわたるMRO(保守・修理・オーバーホール)契約を結んだ。セルビア航空が保有するエアバス「A319」や「A320」に対し、エンジンの監視や交換サービスを提供する予定だ。

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