ルーマニアのクラスターパワー、HSDCに着工

●投資額1.7億レウ(3,500万ユーロ)の半分弱を政府が助成

●自家発電設備は日立ABBパワーグリッドなどが供給

ルーマニアの新興企業クラスターパワーはこのほど、クラヨバ近郊のミスキーでハイパースケールデータセンター(HSDC)の建設に着手した。先月発表した計画に沿うもので、人工知能(AI)インフラセンターも併設し、南東欧データセンター市場における主要企業となるべく地盤を固める。投資額1億7,200万レウ(3,500万ユーロ)の半分弱を政府からの助成でまかなう。

これまでの発表によると、HSDCは5つのセンターから成る。第1棟は今年12月に完成する見通し。全5棟が完成するのは2025年の予定だ。南東欧と世界を結ぶデータ通信の結節点して、既存のハブであるフランクフルト、アムステルダムとグラスファイバーで直結する。また、世界750のデータセンターと接続する。

クラウドインフラの構築ではエヌビディアやHP、ネットアップ、シスコシステムズ、F5ネットワークス、パロアルト・ネットワークス、エクサグリッド、シュナイダー・エレクトリック、バーティブなどトップベンダーと提携する。ガス火力を利用した自家発電設備は、ロールスロイス、ゼネラル・エレクトリック(GE)、日立ABBパワーグリッドから調達する。

建設の元請企業はクルジュ・ナポカのジェネラルセキュリティ、IT設備の設置と電力・ガス・水道インフラの工事はトゥルゴヴィシュテのビット・インベストだ。(1RON=26.09JPY)

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