ポーランドの医療系スタートアップ、320万ドル調達

●カーディオマティクスは心電図の測定システムを開発

●AIを活用し、短時間の分析を可能に

心電図の測定システムを開発するポーランドのスタートアップ企業カーディオマティクス(Cardiomatics)はこのほど実施したシード期の資金調達ラウンドで、320万ドルを調達した。調達額のうち100万ドルをポーランド国立研究開発センターが助成している。

同社は2017年にデジタル信号技術のエンジニアであるラファル・サンボルスキ氏とマリウス・マシオル氏によって設立された。同社は人工知能(AI)を利用し、医療従事者が測定結果を容易に理解できるクラウドベースのシステムを開発してきた。これまでに410万ドルの調達に成功している。

患者が必要な時に適宜治療を受けられるよう、心臓の異常や不調を検知・分析して心拍数とリズムを視覚化するため、同社はAIに300万時間の学習を行わせてきた。その結果分析結果が数分で得られるようになったという。

2019年の世界全体の死亡者のうち循環器系の疾患によるものは3分の1を占め、迅速に正確な診断を行うことは緊急の課題となっている。同社のシステムは25種類以上の心電計(ECG)で利用されている。

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