2021/9/8

テクノロジー

ポーランド社が独リンデと提携、廃プラから水素を抽出

この記事の要約

●1日40トンの廃プラを材料に、水素を3トン生産する計画●廃プラの合成ガスへの変換には英社の技術を使用ポーランドの水素技術企業ハイドロジェン・ユートピア・インターナショナル(HUI)は5日、プラスチック廃棄物から水素を得 […]

●1日40トンの廃プラを材料に、水素を3トン生産する計画

●廃プラの合成ガスへの変換には英社の技術を使用

ポーランドの水素技術企業ハイドロジェン・ユートピア・インターナショナル(HUI)は5日、プラスチック廃棄物から水素を得る技術をポーランドに導入するプロジェクトで、独産業ガス大手リンデと提携する見通しだと発表した。廃プラ・リサイクルの効率化と、温室効果ガス排出削減を両立させる狙い。キロ当たりの販売価格で3ドルを目指す。

両社はHUIが本社を構えるポーランド中部のコニンにプラントを設置する。リンデの事業化調査終了を踏まえ、近く契約を交わす。

今回のプロジェクトでは、英パワーハウス・エナジーの開発した技術で、これまでリサイクル不能とされてきた廃プラを合成ガスに変える。そのうえで、合成ガスから水素を抽出する。来年にも合成ガスの実証生産を開始する方針だ。

1日40トンの廃プラを材料に、水素を3トン生産する。水素は市内バスや乗用車などの燃料に使われる。製造過程で生じる熱は遠隔暖房に用いられる。

プロジェクトの資金として、欧州連合(EU)のグリーンディール政策関連の助成金給付を申請している。

HUIはこれまでに、ポーランド及びハンガリー、ギリシャについて、パワーハウス・エナジーの技術の独占使用権を取得した。