●自動運転や遠隔操作により無人走行が可能
●ヤンデックスやズベルと競える自動運転車を開発の意向
ロシア軍需企業のアルマズ・アンティ(Almaz Anty)が、事業の多角化に向けて、電動車市場への参入を狙っている。8月末にモスクワ郊外で開かれた防衛見本市「アーミー2021」では、新型の自動運転電動車向けプラットフォームを展示。これを基盤に電動車を開発していく意向で、いくつかのコンセプトを提示した。
アルマズ・アンティによると、このプラットフォームは自動運転、遠隔操作の双方で走らせることができる。乗員を必要としないため、用途として地雷除去も考えられるとみている。同プラットフォームで民用車を生産することも視野に入れており、国内IT大手ヤンデックスやズベルの自動運転車と競えるモデルを開発したい意向だ。
開発コンセプトとしては、(1)最大積載量1,650キロ、航続距離400キロの貨物輸送・配達用車両(2)軍用・民用オフロード車「Xトレイルの電動版」(3)乗客定員12名のミニバス(4)車両上部を交換して商用車としても乗用車としても使える自動車(5)自動運転機能付きファミリー用ミニバン(6)戦地における軍用ドローンの着陸基地・充電設備――などを挙げた。
アルマズ・アンティは「S400地対空ミサイル」のメーカーとして知られる。