人工知能（AI）を活用したオンライン音声認識API（アプリケーション・プログラミング・インターフェース）を開発提供している。同社の強みは音声認識諸機能の性能の高さで、文字起こしの精度は競合である米グーグルの84％に対し、94％を超えるという。エイドリアン・イスパス最高経営責任者（CEO）は、「我々の音声認識アルゴリズムは、メディア、金融、テクノロジー、医療分野といった業界や業種ごとに特化している」と述べ、専門性の高さが精度に結びついているとの認識を示す。
このほど実施した投資ラウンドでは20万ユーロの獲得に成功した。資金はルーマニア語の機能拡充のほか、欧州諸言語のアルゴリズム開発に振り向ける。ラウンドではテック系スタートアップを専門とするベンチャーキャピタル（VC）のSparkling Capitalや、ルーマニアのEarly Game Venturesなどが応じた。Sparkling Capitalは声明で「音声認識の市場規模は170億ドル以上に達している。企業のトップは競合他社よりも優位に立つため音声データの価値に気付いている」と指摘する。
Vatis Techは2020年の設立。音声認識APIはルーマニア語の他、フランス語、イタリア語、ドイツ語、オランダ語、ポーランド語などにも対応したものを順次提供していく方針だ。顧客が独自の要件を満たす音声認識モデルを構築できるようにサポートも行う。
Vatis Tech
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