●コンテナ内で気候や日照時間に関係なく野菜や果物を栽培
●設置してから最初の収穫までわずか1カ月
トルコの複合企業CYグループが、貨物用コンテナを利用した可動式農園を開発した。気候や日照時間に関係なく、野菜や果物を育てられるようにする狙い。気候変動の影響が懸念されるなか、食料安定供給の一助になるという期待もある。
この可動式農園に用いられている技術はソフトウエアも含めて社内で開発された。200~250リットルの水を循環させる潅水システム、作物に合わせて色(スペクトル)の調整が可能なLEDランプを備える。植物に与えるビタミン、ミネラルも供給する体制を整えている。
CYグループのハリト・アラバジュ社長は、「砂漠、北極圏であろうと、日の照らない季節だろうと、当社のシステムを利用すれば、さまざまな土地のさまざまな作物を育てられる」と自信を示す。設置してから最初の収穫までわずか1カ月しかかからないという。レタスやトマト、キュウリはもちろん、根菜にも対応できる。現在、トルコ西部のバルケスィル県でプロトタイプの試験を実施している。