●相互認証により、修士・博士課程への留学が容易に
●バルト・ベネルクス6カ国の高等教育水準に差は無し=事前調査
エストニア、ラトビア及びリトアニアのバルト3国はこのほど、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクからなるベネルクス3国との間で大学の学位を相互に自動認証することで合意した。今回の合意は学生の大学選択や大学間の移動を促し、高等教育における両地域間の協力を促進するのが狙い。自動認証により人気の高いオランダやベルギーの修士・博士課程にバルト諸国から留学することが容易になる。
学位の自動認証については欧州委員会や国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)などが共同で運営する欧州各国の情報センター「ENIC-NARIC」の機能を強化することで対応していく予定。
合意に先立ち、学位の質の保証や評価の透明性など6カ国それぞれの高等教育の改革に関する検証が行われ、バルト3国の高等教育システムはベネルクス3国と大きな違いはないと結論された。
今回の合意には他の欧州諸国も参加することができる。欧州地域での高等教育に関する学位認証条約(リスボン承認条約)を批准し、学位の質が欧州の生涯学習に関する枠組みに合致していると認められることが条件となる。
ベネルクス3国は2015年に学士号と修士号の相互認証システムを導入した。18年には博士号まで対象を拡大している。