●駐日大使が談話、2年以内に協定締結に至る可能性
●両国はまた、二重課税防止協定の改正で交渉中
ウクライナが日本との自由貿易協定(FTA)締結に大きく期待している。在日ウクライナ大使館のコルスンスキー大使はこのほど、両国は交渉開始に向け真剣に議論しており、2年以内に協定締結に至る可能性があることを示唆した。同国外国政策の分析や年次評価を行う委員会『ウクライナのプリズム』の在日記者が大使の談話として報じた。
コルスンスキー大使は、両国が合意に至るには相互の保護製品の制限枠で合意する必要があるとし、自動車産業をその例として挙げた。ウクライナとしては希少金属や食料品が日本の関心を惹くと見ている。
ウクライナは欧州自由貿易連合(EFTA)をはじめ、モンテネグロ、マケドニア、ジョージア、アゼルバイジャン、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、カナダ、イスラエル、英国とFTAを結んでいる。現在、トルコと交渉中だ。
一方、ウクライナと日本は現在、財務省レベルで二重課税防止協定の改正で交渉している。コルスンスキー大使によると、ウクライナでの資本回収への課税で日本企業には欧州企業よりはるかに高い税率が課されているなど不利な条件があるという。年内に行う最終交渉で改正合意するとみている。