神戸製鋼の米子会社、露製鉄所から還元鉄プラントを受注

●ミドレックスの熱間成形還元鉄プラントを供給

●同プラントは水素還元製鉄法への転用も可能

神戸製鋼は22日、製鉄エンジニアリング子会社の米ミドレックス・テクノロジーと英プライメタルズからなる企業連合が、ロシアの鉱業・鉄鋼大手メタロインベストから製鉄プラントを受注したと発表した。ロシア南西部のベルゴロド州グブキンにある製鉄所「レベディンスキー GOK(LGOK)」に、ミドレックスのHBI(熱間成形還元鉄)プラントを供給する。稼働開始は2025年の予定。ミドレックスがLGOKにHBIプラントを納入するのは3回目となる。

新プラントのHBI年産能力は世界最大規模の208万トン。ミドレックスとプライメタルズは各種機械、電気機器、配管などのエンジニアリングと供給、操業訓練を担当する。

ミドレックスの還元鉄製鉄法では、天然ガスを改質した水素リッチガスを還元材として使用。粉鉱石を加工したペレットをシャフト炉で還元して製鉄する。一般的な高炉法に比べて製鉄行程での二酸化炭素(CO2)排出量を20~40%削減できる。還元材に水素を用いる水素還元製鉄法への転用も可能なことから、神戸製鋼は将来的に同製法をもとに鉄鋼業における炭素中立(カーボンニュートラル)達成のニーズを取り込む意向だ。

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