加賀電子がトルコに受託生産の新工場、中国などから生産の部分移管も

●生産能力の拡大と、供給体制の多様化が目的

●欧州・中東の販路拡大と、自動車部品関連の需要取り込みを狙う

電子部品・半導体商社大手の加賀電子が、トルコにEMS(受託製造サービス)の新工場を設置する。生産能力の拡大と、供給体制の多様化が目的。年内に稼働を開始し、顧客の要望に応じてプリント基板の製造や部品の組み立てを行う。投資規模は数百万ドル。段階的に生産能力を引き上げていく計画だ。

新工場の設置に伴い、中国と東南アジアの拠点から生産の一部を移管する。新型コロナ流行下でのサプライチェーンの混乱を踏まえた措置で、顧客への製品供給の確実性を高める。同時に、トルコの地の利を活かして欧州と中東の販路を拡大する意向だ。特に自動車部品に関連した需要取り込みを狙う。

同社はトルコ現地法人KDテック・ターキー・エレクトロニクを通じ、北西部のデュズジェ県にある工場で空調用部品の受託生産を行っているが、同工場は現在フル稼働状態となっている。

12月27日付の日刊紙『デイリー・サバフ』紙によると、同社のトルコ事業の売上高は現在約10億円。今後3~4年内で3倍に伸びると見込まれている。

上部へスクロール